1.はじめに
さて、ゆるっとブログの最初の記事は、何といっても蔵王山のご紹介です。
当店「隠れ家カフェ&雑貨 Kiyo」は蔵王山のふもとにある「蔵王小学校」からも歩いてすぐの場所なので、蔵王山へハイキングされた際とかに、是非、「Kiyo」にもお寄りください。
蔵王山の猿田彦神社の鳥居までなら歩いて10分くらいです。その少し先までは駐車場もあって、クルマでも行けます。里山ですので、徒歩の場合、場所によってはイノシシ君には気を付けて下さいね。

【福山の蔵王山とは】~福山の蔵王山のあるある話
蔵王山(ざおうざん)は、広島県福山市中心部に位置する標高225メートルの山です。山の南側には「蔵王憩いの森」が整備されており、遊歩道が設けられているため、ファミリーや初心者でも気軽に登山を楽しむことができます。 山頂からは福山市内や遠くの仙酔島まで見渡すことができ、特に夜景スポットとしても知られています。歴史的には、蔵王山の東側の最高峰を「蔵王ヶ鋒」と呼び、かつて陸軍の測量台が設置されていました。 また、山頂には八大龍王社(高龗神社)があり、旱魃の際には雨ごいの祈願が行われていたと伝えられています。さらに、蔵王山は福山市内の各種放送送信設備が設置されている場所としても知られています。
福山市で一番高い山という訳ではありませんし、全国的に見れば、有名でもなんでもない里山の一つです。
単に、「蔵王山」なんていうと、福山市民以外はまず間違いなく山形の蔵王連峰の蔵王山、と思われる人がほぼ100%でしょうから、「広島県福山市にある蔵王山」と説明しなければならない、というのが、ちょっとトホホな「福山の蔵王山のあるある」話です。
そんなわけで、Kiyoの周辺には「鞆の浦」のような全国区の観光地もありませんので、唯一、福山市民のハイキングコースでもある蔵王山をご紹介しようという次第です。
まあ、福山に他所から観光に来た人が行く先は、福山城とか鞆の浦とか、そのあとは、尾道にいってみたりというのが普通ですから、蔵王山に登ってみようなんて人は少数だと思いますが、中には、地元のローカルな山が好きとか、歴史や遺跡が好き※とか、福山市民の中にも、全国から移住とかしてこられて、福山の蔵王山なんて知りませんでした、という方もおられるでしょうから、ゆるっとご紹介しておこうと思います。
蔵王山のことは、他の方も詳しくご紹介した記事もありますので、今回の記事では、アクセス方法と歴史、Kiyoから近い付近のほんのさわり程度のご紹介です。
※歴史の項で説明しますが、歴史や遺跡好きの方には、実は「蔵王山」って古くからの歴史がある山なんですよね。
生まれてこの方、あまりそういうことに興味が無くて、ただの里山だと思っていましたが、すごく面白い歴史がある山です。

2.アクセス
バスでのアクセス
最寄りのバス停:「蔵王山入口」バス停
所要時間:福山駅から約20分
運行情報:福山駅から蔵王山方面へのバスが運行されています。
時刻表や運行状況は、福山市の交通機関の公式サイトや地元の交通案内をご確認ください。
自転車でのアクセス
所要時間:約15~20分
ルート:福山駅から南東方向へ進み、蔵王山登山口(奈良津公園)を目指します。
道中は平坦な道が多く、自転車での移動に適しています。
車でのアクセス
最寄りの駐車場:奈良津公園駐車場
所要時間:福山駅から約10~15分
ルート:福山駅から南東方向へ進み、蔵王山登山口(奈良津公園)に向かいます。駐車場は登山口に近く、便利です。
隠れ家カフェ&雑貨の「Kiyo」からは下記のマップをどうぞ。
3.蔵王山の歴史
福山市の蔵王山の歴史については、概ね次のようなことが言われていますが、平安時代とかまで遡るほど古くからのいろいろな歴史があり、わからない謎もたくさんあるようです。
山の高さや大きさだけでは全国的には普通の里山ですが、逆に、登りやすい高さだったためかいろんな歴史があって、史跡や歴史好きには意外と面白い山かもです。
東側の最高峰が「蔵王が峰」と呼ばれており、かつてこの場所には陸軍の測量台が設置されていたとされていますが、現在では国土地理院の標石柱が立っています。
中央の峰は「阿弥陀が峰(別名:龍王山)」と呼ばれており、かつて山頂には医王寺があったものの、焼失し、現在は蔵王小の近くに移転しています。
また、山頂近くには八大龍王社(別名:高麗神社)があり、昔から干ばつの際に雨乞いが行われていたと言われています。
さらに、蔵王山は万葉集にも登場しており、「路(みち)の後(しり)、深津島山暫(しまやましば)しくも君が目(め)不見(みね)ば苦しかりけり」という歌が残されています。
この歌から、蔵王山を中心とする市村・深津半島一帯が、風光明媚な名所として知られていたことがうかがえます。
現在も山頂付近には猿田彦神社や石鎚神社のお堂があり、氏子たちによる例祭が行われているようです。
これらのお堂からは、ふもとの美しい景色を楽しむことができます。
現在、蔵王山は「蔵王憩いの森」として整備され、登山道や中腹の公園、駐車場などが整っており、市民にとっては手軽に楽しめるハイキングコースでもあります。
もっと詳しい蔵王山周辺の歴史にご興味ある方は、福山市蔵王町の歴史などもわかるこちらの資料をどうぞ。
「蔵王山周辺の史跡を巡る(福山市蔵王町、2003.2.16)」(備陽史探訪の会)でダウンロードできる資料
さらに、真偽不明ですが、蔵王山にはお城もあったかも、という情報もあるようです。
ウーン、全然知らんかったなあ!
「備後の歴史を歩くコミュの福山市千田町 蔵王山城の謎」(mixiユーザーさんの記事)より引用
『それはともかくとして、蔵王山城は謎の多い山城である。祖父は石垣があると言っていたが、私はまだ見たことはない。しかし、かつては(もしかしたら今も)確かにあったらしい。『備陽六郡志』は記録している。
「蔵王山 山上に石塁あり、城主知らず。東の尾上に光岩あり、曦にかがやきて鏡のことく光るゆえ、斯く名付ける。天狗の腰掛松といふあり」(深津郡市村の項)
ただし、「六郡志」は千田村のところで、「古城一ヶ所、城主平賀安芸守」と記していて、この「石塁」のあったと言う城跡と、蔵王山の山頂にあったと伝わる平賀氏の「蔵王山城」が同一の城跡を指しているのかどうかは、検討の余地がある。』
